19世紀の雄牛の目                         2003/1/14

コダックNo2 Bull's Eie が養子になりました。
1896〜1904年に製造された、コダックがセルロイドベースではなく紙に感剤を使っていたと思われる時代のカメラです。
3 1/2、3 1/2のスクエアフォーマットですね。
初めて反射ファインダーが付けられたカメラでもあります。
フイルムは長尺でメーカーでセットして販売、撮影完了でメーカーにカメラごと送り返し現像してもらってまたフイルムを装填してもらったものと思います。
したがって、巻取り側の軸は素人では外れません。
シャッターはTとIだけですが絞りは3段に調整できます。
レンズは単玉張あわせのアクロマチックです。

外観はまるで石炭で作ったさいころみたいなものです、外側の張り皮は相当痛んでいます。
シャッター機構、ファインダー、レンズ、すべて磨き上げたら確実に作動します。
レンズは単玉で被写体側に凸面があります。
内部を見ると上質のマホガニー材でニス塗り仕上げですがひび割れなどまったくありません。

まだ資料を詳しく調べていませんので誤記があればお詫びしてのちほど訂正をいたします。

2003-1-16
レンズをローライSL66に取り付けてみました。絞りはf:5.6、f:8、f:22と3個用意してみました。
4〜6コマ目がBulls Eyeの焦点設定です。(上半身、胸像用の焦点設定)
これで、焦点距離が変えられるといいのですが固定されていますのでSL66に付け替えてみたわけです。
この写真機はコダック氏の戦略で、ご婦人方に使っていただいて人物肖像をとるのを目的にしていたのではないかと思います。
写真機が発明されて最初にやりたかったのは肖像ではないかという私の疑問が氷解した思いです。
実はこれがいま私の重大関心事でしたので,最高に嬉しいです。
また、f:5.6という設定は本体にはありません。あくまでも私のいたずらです、オリジナルはf:14、18、30程度です。


1
f5.6

2
f8

3
f22

4
f5.6

5
f8

6
f22